JAM音楽教室

  • 2019/08/09
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歌が上手くなるボイトレ練習方法③魅力的な低い声の出し方のコツを紹介

「低い声をきれいに出したい」「カラオケで低音の部分が上手に出ない」と悩むことはありませんか?

どんな曲にも低い音は必ず1つはあります。声はその人に特有のものなので、低い声が魅力的な人もいれば、低い音域が苦手な人もいます。しかし低い音はどの曲にでも必ず出てくるので、苦手な人もある程度出せるようにしたいですね。

低い音を自然に出すということは、言い換えると「歌の表現の中で低い音を特別扱いせず、普通に他の音域と同じように響く声で滑らかに歌う」ということです。

低音の発声方法をマスターすればカラオケで歌える曲の幅も増えますよ。

今回は低い音を自然に出す方法について解説します。

そもそも「低い音」って、どのぐらいの音域?

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どのぐらいの音域を「低い」と感じるかは人それぞれです。ここでは、人が聞いて「低い」と思う音域ではなく、発声のときに「低い音域」として扱うべき音域について述べていきます。

「声区」について

歌う声には、音域でざっくり分けて3つの「声区」があります。

頭声区(ヘッドヴォイス):高音域。頭声(頭に響かせる声)が中心になる。
中声区(ミドルヴォイス):中音域。頭声と胸声(胸に響かせる声)が混ざる。
胸声区(チェストヴォイス):低音域。胸声が中心になる。

声区の変わり目の音程を「換声点」(ヴォイスチェンジ)と呼びます。

これらの声区は「連続的」です。歌で音程が変わっていくときに、聴いている人には音色が変わっていないように聞こえるため、歌い手は声区を意識する必要があるのですが、「換声点」はシームレスになります。「声区が変わったら、声の出し方をいきなりがらりと変える」と考えないようにしましょう。

歌の発声における「低い音域」

発声方法における「低い音域」とは、「胸声区」(チェストボイス)にあたる音域です。

具体的にどの音から下が胸声区になるかは人によって若干差がありますが、大体地声でも楽に出せる音域の「ミ」か「ファ」から下の音が「胸声区」にあたります。言い換えると「ミ」か「ファ」が「換声点」にあたるわけです。とりあえず音域が低めの人は「ミ」、高めの人は「ファ」だと思ってください。

低い音域でのボイストレーニング

それでは実際に、低い音域「胸声区」での発声方法を見ていきましょう。

息をゆっくり出す

低い音域を自然に歌うときは、高い音域よりも息の速さを「ゆっくりと」、息の量を「多く」出します。

小学校と中学校の音楽の授業で使ったソプラノリコーダーを覚えていますか?ソからドあたり(左手のみで穴を押さえる音域)はとても出しやすかったと思います。それより低いファ~ドは、出しやすい音域と同じ息の使い方で吹いたら、「ピーッ!!」とひっくり返った音になってしまったことがあるのではないでしょうか?ではどうやってきれいに音を出したかというと、「低い音は、息をそっと優しく流す」でしたね。

声も、実は同じなのです。

低い音域では息を「そっと優しく」流すのです。科学的に言えば、「息の速さを高い音よりも遅く」です。そうすると自然に息の量が多くなりますが、それで大丈夫です。そのため、低い音域では、高い音域よりも「息が長くもたない」ことになります。

ここで誤解しないでほしいのは、「胸声区に入ったら急に息の速さを遅くするわけではない」ということです。音が高い方から低い方へ変わるにつれ、だんだん少しずつ息の速さを遅く、息の量を多くするのです。反対に、音が低い方から高い方へ変わるにつれ、だんだん少しずつ息の速さを速く、息の量を少なくしていきます。

[練習]
中音域(楽に出せる音域)の「ラ」から始めて「ラーソーファーミーレードー」の音程で「アーアーアーアーアーアー」と一音ずつ下がってきてください。このとき、息の流し方をだんだんゆっくりにしてみましょう。

口を開けすぎない


低い音域では、高い音域ほどは大きく口を開けません。口を開けすぎていると、声の持つ響きがまとまりません。

どのぐらいの音域でどのぐらい口を開けると丁度良いかは、人によって違います。低いドから始めて「ドーレーミーファーソーラーシードーレーミーファーソー」ぐらいまで、順番につなげて「アーアーアー」と「ア」で出してみましょう。もちろん、苦しくなったら息継ぎして構いません。

低い「ド」から始めるとき、口は小さめから始めてください。歯と歯の間に小指の先がちょこっと入るぐらいから始めてみると良いでしょう。音程が上がるにつれて少しずつ口をあけていきます。どのぐらい開けていくと最も良い声になるか、自分で試してみてください。

胸声区では上の歯の裏側に息を当ててください。完全な地声では、息は口からまっすぐ外に出ます。試しに息をまっすぐ外に出して発声してみてください。地声になったのではないでしょうか。

次に、息を流す方向を少し上に向けて、上の歯の裏側に当たるようにしてみましょう。少し「響く声」になりませんか?

うまくできない場合は、おそらく腹筋と背筋が使えていません。腹筋と背筋を使って息を上に押し上げるようなイメージで発声してみてください。

自分自身には地声の方が大きく聞こえるかもしれません。しかし、実は完全な地声は「響きがない」のです。逆に、「響く声」は自分にはあまり大きく聴こえない割に、聴いている人たちにはよく聴こえているのです。

なお、表現で地声っぽい強い声を使うときは、腹筋をしっかり使って声を前に押し出します。これをやってみるのは「息を上の歯の裏側に当てる」発声がある程度できるようになってからにしましょう。

低い声を極めたい!極低声区とは?

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極低声区とは、胸声区よりもさらに低い音域のことです。低い声の持ち主のみが使う音域です。歌で多用することはありませんが、低い声が得意で音域の低い曲を歌いたい人はぜひこの声区の発声をマスターしたいですね。

極低声区は、低い「ド」か「シ」あたりから下の音域です。

極低声区では、音が低くなるにつれてだんだん口を「開けて」いきます。「頭声区→中声区→胸声区」の流れでは口をだんだん閉じていきましたが、それと逆になります。

口を開けるに従って喉の奥も開けていきます。

加えて、広背筋も使います。極低声区では、広背筋を腰のあたりで左右に広げるようにして力を入れます。この力を音程が低くなるにつれて強くしていきます。中声区の高い方から頭声区にかけての高い音域では、音程が上がるにしたがって広背筋を縦にひっぱる力を強くしていきますが、極低声区の発声ではひっぱる向きは「横」です。

息をあてる場所も、音程が低くなるにつれて、前歯の裏からだんだん真上に近づき、真上に到達した後は後ろにずれていきます。低い「裏声」のような感じになりますね。

極低声区は、歌で使えるレベルで出せる人とそこまで出せない人がいます。声はその人に特有のものなので、極低声区までマスターする必要はありません。しかし、出し方を知らなかっただけで実は低い声を持っていた、ということもあるため、マスターしたい人は練習してみると面白いかもしれません。

ボイストレーニングまとめ

発声で「低い音域」として意識するのは「胸声区」にあたる音域のことです。胸声区での発声のしかたは、「息の速さを遅く、量は多く」「口を開けすぎない」「息は上の歯の裏側にあてる」ことを意識しましょう。

さらに低い音域、「極低声区」を歌うときは、音程が下がるにつれて「口を開け、広背筋を横に引っ張り、息を当てる場所を後ろへずらしていく」ことを意識しましょう。

低い音域をマスターすれば、歌える曲の幅も広がります。「強く」「太く」「わざとつぶして」「しゃべるように」などの特殊な低い音域の発声も、基本になる「自然な」発声をマスターすればより効果的に行うことができるはずです。

発声の仕方を意識してさまざまな表現にチャレンジしてみましょう。

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